どうもこんにちは、たかパパです。
2020春のセンバツ開幕まであと1ヵ月足らず。
新型コロナウイルスの影響が不安ではありますが、球春到来が待ち遠しい今日この頃です。
というわけで今回から21世紀枠出場チームをクローズアップ。
その第一弾として帯広農業(北海道)を紹介していきます。
帯広農業の概要
正式名称 北海道帯広農業高等学校(公立)
所在地 北海道帯広市稲田町西1線9
生徒数 585人(女子208人)
学校HP http://www.obino.hokkaido-c.ed.jp/
沿革
1920年 – 組合立十勝農業学校として開校
1948年 – 学制改革により北海道立十勝農業高等学校となる
1950年 – 北海道川西農業高等学校となる
1967年 – 北海道帯広農業高等学校となる
敷地面積は110haで札幌ドーム20個分に相当する広さです。
農業科学、酪農科学、食品科学、農業土木工学、森林科学の5科が設置され、定時制課程も開設されています。
漫画「銀の匙」、NHK朝ドラ「なつぞら」の主人公が通う農業高校のモデルとなったことでも知られています。
2020年帯広農業野球部メンバーと出身中学その他
引用;https://hochi.news/articles/20200124-OHT1T50260.html
帯広農業野球部は1926年創立で、1982年夏に甲子園出場を果たしました。現在の部員は37人(女子マネージャー1人)。広大な敷地に専用球場と室内練習場があります。
部訓は「全力疾走、大声野球、全員野球」で、この部訓を叫んでから練習を始めているそうです。
現チームのスローガンは「すず野球」。「す」は「スピード・スマイル・素直さ」、「ず」は「頭脳的・ずばぬけた物を持とう」の頭文字で、「なつぞら」の主人公広瀬すずにもやかっているとか。
2019年秋季北海道大会のベンチ入りメンバーは次の通りです。
背番号 | 名前 | ポジション | 学年 | 出身中学 | 中学所属 |
1 | 井村 塁 | 投手 | 2 | 北海道 幕別札内 | 中学軟式野球部 |
2 | 澁谷 悠稀 | 捕手 | 1 | 北海道 帯広南町 | 中学軟式野球部 |
3 | 前田 愛都 | 内野手 | 2 | 北海道 本別勇足 | 中学軟式野球部 |
4 | 佐伯 柊 | 内野手 | 1 | 北海道 帯広南町 | 中学軟式野球部 |
5 | 梶 祐輔 | 内野手 | 2 | 北海道 帯広第七 | 中学軟式野球部 |
6 | 千葉 俊輔 | 内野手 | 2 | 北海道 音更下音更 | 中学軟式野球部 |
7 | 黒神 佑馬 | 外野手 | 2 | 北海道 帯広大空 | 中学軟式野球部 |
8 | 菅 結汰 | 外野手 | 2 | 北海道 帯広第一 | 中学軟式野球部 |
9 | 水上 流暢 | 外野手 | 2 | 北海道 音更駒場 | 中学軟式野球部 |
10 | 江森 誠祥 | 控え | 2 | 北海道 池田 | 中学軟式野球部 |
11 | 得地 佳来 | 控え | 1 | 北海道 音更駒場 | 中学軟式野球部 |
12 | 村中 滉貴 | 控え | 1 | 北海道 芽室 | 中学軟式野球部 |
13 | 武藤 大斗 | 控え | 1 | 北海道 音更 | 中学軟式野球部 |
14 | 小松田 智史 | 控え | 2 | 北海道 池田 | 中学軟式野球部 |
15 | 千葉 央喜 | 控え | 2 | 北海道 帯広第一 | 中学軟式野球部 |
16 | 松島 陸 | 控え | 2 | 北海道 中札内 | 中学軟式野球部 |
17 | 谷口 純也 | 控え | 1 | 北海道 芽室 | 中学軟式野球部 |
18 | 田中 竜雅 | 控え | 2 | 北海道 帯広西陵 | 中学軟式野球部 |
全員が地元北海道十勝管内出身で、中学校の軟式野球部でプレーしていました。
それでは、帯広農業の2019年秋の公式戦の戦いを振り返ってみます。
■北海道大会十勝支部予選
Aブロック1回戦
帯広農業 13-1 足寄
準決勝
帯広農業 14-0 芽室
代表決定戦
帯広農業 8-1帯広工
■北海道大会
1回戦
帯広農業 8-7武修館
2回戦
帯広農業 3-2札幌山の手
準々決勝
帯広農業 5-0北海道栄
準決勝
帯広農業 2-11札幌日大
■公式戦成績
6勝1敗
打率 :.404
本塁打:1
盗塁 :13
失策 :7
防御率:4.20
地区予選を猛打で勝ち抜き、北海道大会でも強豪私学を次々と撃破して、秋の北海道大会では初の4強入り。センバツ21世紀枠推薦校に選ばれました。
チーム打率はセンバツ出場校4位の.404で、1試合平均8点以上をマークした強力打線が自慢です。
秋の公式戦では全試合で先攻。敗れた札幌日大戦以外は初回に先制するなど、攻撃力を生かした先行逃げ切りが勝ちパターンです。
2020年帯広農業野球部 注目選手は?
メンバー全員が中学軟式野球部出身で、目立った実績を持つ選手はいませんが、秋の快進撃を支えた投打の中心選手3人を紹介します。
井村塁(いむら・るい)投手(主将)
173cm/65kg 右投右打
引用;https://mainichi.jp/koshien/articles/20191002/hrc/00m/050/003000d
1年春から外野のレギュラーを獲得し、投手としては2年春から公式戦に登板。上背はありませんが、最速135kmの直球を軸に多彩な変化球を駆使した粘り強い投球が持ち味です。
主将、さらには打撃でも3番を務めるなどまさに投打の大黒柱。センバツでは井村の出来が勝敗を大きく左右することになるでしょう。
水上流暢(みずかみ・はるのぶ)外野手
173cm/76kg 右投右打
引用;https://mainichi.jp/koshien/articles/20191006/k00/00m/050/074000c
秋の公式戦では5番打者として打率.667、1本塁打、19打点をマーク。強力打線を牽引しました。勝負強さに加え、鋭いスイングで広角に打ち分ける打撃が魅力です。
在籍する農業科学科の大豆選別実習で集中力を増しているそうです。
千葉俊輔(ちば・しゅんすけ)内野手兼投手
175cm/75kg 右投右打
引用;https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/photonews/photonews_nsInc_201910100000782-2.html
不動のトップバッターとして秋の公式戦では打率.440をマーク。安定した打撃でチャンスを広げます。
また、投手としても公式戦初先発の北海道大会準々決勝で完封勝ちを収めるなど、井村とともに投の二枚看板となっています。球速はそれほどありませんが、変化球を低めに集めて打者を打ち取ります。
21世紀枠選出理由は?
2020年1月24日に開かれた選抜選考委員会で、帯広農業は東日本の21世紀枠出場校に選ばれました。春のセンバツは初出場で、創立100周年の記念すべき年に大きな勲章が加わりました。
その理由は「地元の基幹産業である農業を学ぶ生徒たちが時間外実習などで全体練習が難しいハンディを自主練習など創意工夫で克服した。また、練習の合間の補食や栄養ドリンクを飲むことによって体作りにも取り組み、打撃力を向上させたことが評価を集めた」ことでした。
実際、帯広農業野球部員37人のうち、農業後継者は20人で、朝夕の時間外実習のため全体練習ができるのは週末だけという環境です。
それでも、農作業用のレーキ(熊手)を使った素振りで打撃力向上を図っているほか、農業科学科が生産した大豆と砂糖、酪農科学科が搾乳した牛乳を組み合わせた自家製きな粉ドリンク、校内産の野菜を捕食にするなど、農業高校ならではの取り組みを続けています。
引用;https://hochi.news/articles/20191214-OHT1T50010.html
前田康晴監督の実績や手腕は?
それでは、帯広農業を率いる前田康晴監督を紹介します。
前田康晴(まえだ・やすはる)
1976年2月13日生
北海道由仁町出身
大麻高→酪農学園大学
引用;https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/photonews/photonews_nsInc_202001260000106-0.html
現役時代は遊撃手で高校3年時には主将も務めています。大学では家畜栄養学を学び、農業教員の資格を取得。大学卒業後に帯広農業に赴任し、馬術部の顧問や野球部副部長を務めました。
2004年に倶知安農業に転任し、同年10月から監督に就任。部員不足に悩まされ、野球経験のない部員のために実習で育てた牛の皮を使ってグラブを手作りしたこともあったそうです。
2016年4月に帯広農業に再赴任し、同年7月に監督就任。2019年秋季北海道大会でチームを4強に導き、2020年センバツ21世紀枠での出場を果たしました。
部員の日々の変化を見逃さないきめ細やかな技術指導に加え、野球に対する心構えの大切さを重視しており、選手の攻守交代時の動きや用具の扱い方の良さには定評があります。
監督として初めての甲子園でどんな采配を見せてくれるかに注目です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
帯広農業の強力打線は全国でも十分通用すると思います。
初出場した1982年夏の甲子園では初戦敗退しており、悲願の甲子園初勝利には、投手を含めたディフェンス面をどれだけレベルアップできるかがポイントでしょう。
2018年夏の金足農業に続く農業高校の活躍に期待したいところです。
帯広農業の応援には「なつぞら」でも話題になったFFJ(日本学校農業クラブ連盟)の歌の大合唱が定番になっており、甲子園のスタンドに響き渡るのが楽しみですね。
それにしてもセンバツまであと1ヵ月足らず。
開幕が待ち遠しくてたまらない今日この頃です。
最後までご覧いただきありがとうございました。