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高校野球全国大会を甲子園で行うのはなぜ?ドーム球場で開催しない理由は?

みなさんこんばんは、たかパパです。

プロ野球は交流戦を迎える時期になりましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
5月は20勝を挙げたチームもあれば、20敗を喫したチームもあるなど明暗がくっきり分かれ、下位と上位のゲーム差が開く展開となってしまいました。下位チームのファンにとっては、交流戦を機に心機一転の再スタートで優勝争いが分からなくなるような展開になることを期待したいですね。

さて、今回のテーマは『高校野球がなぜ甲子園で行われるのか』について調べてみました。
今年は5月から気温が35度を超える日があり、高校野球が行われる8月が心配になりますが、猛暑対策で開催時間をずらしたりするだけで球場変更の話は出てきません。
そこで、高校野球が甲子園で行われるようになったきっかけから高校野球と甲子園の切っても切れない関係を解き明かしていきたいと思います。

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高校野球は最初どこで開催されていた?

ご存知の方も多いと思いますが、夏の全国高校野球の前身である全国中等学校優勝野球大会は豊中球場で第1回と第2回を開催し、第3回から第9回までは鳴尾球場で開催されていました。
そして第10回から現在まで甲子園球場での開催となっております。2回の移転を行った経緯ですが、大会の人気の高まりに連れて観客を収容しきれなくなったことが大きな理由とされています。
そこで大会主催者の大阪朝日新聞は本格的なや球場建設を提案し、鳴尾球場の所有者である阪神電鉄も新球場の計画を進めていて利害関係が一致したことから甲子園球場の建設が決まりました。

*豊中球場

引用元:https://www.city.toyonaka.osaka.jp/mobile/syokai/gaiyou/ichiban/baseball.html

*鳴尾球場

引用元:https://www.asahi.com/articles/DA3S13343160.html

甲子園球場の誕生はいつ?

甲子園球場は1924年(大正13年)に完成しており、今年で竣工から95年を迎えた日本で最初の大規模野球場であります。
所在地は兵庫県西宮市であり、所有者は阪神電気鉄道株式会社です。甲子園のモデルは、ニューヨーク・ジャイアンツのホームグラウンドだったポロ・グラウンズ球場とされ、「甲子園」の名前の由来は、十干十二支の最初の組み合わせである甲子年から来ています。中堅120m、両翼110m、左右中間が128mとかなり大きな球場であり、あのベーブ・ルースが「too large」といったほどでした。

その後、1990年代に老朽化や耐用年数などの問題からドーム球場への建て替えも検討されましたが、阪神淡路大震災やバブル崩壊により事業計画の見直しが行われ、2007年10月から3期に分け基礎部分のみ残した大規模改修を行うこととなりました。
もし、バブル崩壊や阪神淡路大震災がなければ、ドーム球場への建て替えが実現していたかもしれませんね。


引用元:https://www.asahi.com/articles/ASL4B6587L4BPTQP01G.html

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甲子園をめぐる利害関係について

甲子園の所有者である阪神電気鉄道は電車運賃と沿線開発により収益をあげられたことにより、高校野球の開催については球場使用料を請求しておりません。
主催者の朝日新聞(夏の高校野球)や毎日新聞(春のセンバツ高校野球)にとっては、球場使用料がかからないことにより、運営費が安く済むというメリットがあるため、甲子園からの移転をためらう理由の一つとなっていると思われます。

また、高校野球が関西で開催されているのも主催者の影響と言われています。夏の高校野球、春のセンバツ高校野球の主催者はそれぞれ朝日新聞と毎日新聞であり、開催当時は大阪に本社を構える新聞社でした。本社近辺で大会が開催されることによる取材のしやすさなどから開催地が決められたのではと言われています。

ちなみに、野球に限らずサッカーやラグビーなどの高校のスポーツ大会で主催者や後援者として新聞・テレビなどのメディアが入っていますが、その理由は報道するネタが少ない時期に大会が開催されるからと言われています。つまり、夏と冬は企業や官公庁が長期休暇に入りニュースがなくなるため、スポーツネタで紙面を埋めようとします。主催者や後援者として入ることにより、独自のネタをニュースとして報道できるメリットを享受できる点でスポンサーとなっていると思われます。

阪神タイガースが長期ロードを強いられる理由

阪神タイガースは1935年に大阪タイガースとして創設されました。
創設の経緯は、東京巨人軍の親会社である読売新聞社が、東京・大阪・名古屋の三大都市圏で試合を行うことを目指しており、その誘いを受けた阪神電気鉄道が所有する甲子園球場を本拠地とする球団を創設することとなりました。

つまり、もともと甲子園は、高校野球の開催のために作られ、高校野球が甲子園で開催されるようになった10年以上後に阪神タイガースが創設され、本拠地として利用されることとなっています。そのため、プロ野球よりも高校野球が優先され、春の選抜と夏の甲子園がある時期は、阪神は甲子園で試合を行うことができず大阪ドームなどで試合を行っております。

歴史の経緯を見ると阪神が長期ロードを強いられる理由がわかりますね。

近年の球場移転の議論は?

日本高野連の竹中事務局長は2018年に東京スポーツのインタビューに対し、「ドーム球場でどうや、と言われますけど、それで球児が納得するのかという話。第10回大会から甲子園でやっている。高校野球=甲子園、聖地は甲子園なのでね。」と回答し、代替球場の問題はありますが、高校球児の納得が得られれば移転もありうるとしています。
一方、高校球児の意見はというと東京スポーツが50人という限られた数ではありますが、アンケートを取ったところ47人が甲子園での開催に賛成したとのことです。ファンの中には、選手の体調面から移転を望む声が多く聞かれるようになってはいますが、高校球児の思いやそれを尊重する高野連が変わらない限り、開催地の移転は難しいといえそうです。

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まとめ

いかがでしょうか。

近年、野球と並ぶ人気スポーツのサッカーでは、全国高校サッカー選手権のメイン会場が高校サッカーの聖地と呼ばれた国立競技場から埼玉スタジアム2002に移されております。国立競技場が東京オリンピックに向けての改修工事を行うという理由で暫定的に移されておりますが、スタジアムの良さも相まってこれまでのところあまり移転による影響は感じられません。

もっとも、高校サッカーの場合は、開幕戦と準決勝以降の4試合のみ国立競技場で開催されるため、全試合甲子園で開催する高校野球と比べると影響が小さいのも当然といえるかもしれません。

選手の体調のことを考えると移転したほうがいいとも思いますが、やはり100年以上甲子園で開催されてきた歴史と伝統を考えると難しいですね。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

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